クラクフ3日目

今日は街歩き。天気は晴れ時々曇り。
クラクフは今までの街と違い、旧市街が現代の街を囲むように存在している。メインはヴァヴェル城。クラクフがかつてポーランド(当時は王国)の首都だった頃、歴代の王が住んでいた城。その規模と美しさはさすが。曇っているせいで、写真の色がよくないのが、さらにはそれを補えない腕が悲しい。城内にネコが3匹。城の関係者らしいおばあちゃんに餌をもらっているらしく、姿を見ると飛んでいった。白い奴はなぜかべろ出しっぱなし。数年前家の近所にいた野良、ゴンちゃんにそっくり。

土産物屋でポーランドバッグを買う。ポーランドをイラストで紹介している、やたらかわいい一品。

この城のはずれに「竜の洞窟」がある。昔、娘をさらっては食べていた悪い竜が、賢い青年によって倒されたという伝説があるらしい。規模は小さいし特にここという見所もない洞窟だけど、そんな伝説が絡んでくると神秘的に見えてくる。洞窟を出た川のほとりには竜の像。ときどき火を吹く。まわりのお土産屋台には、たくさんのドラゴングッズ。ドラゴンズファンにとっては、非常に縁起がいい。そろそろ優勝秒読みかしら。倒されたのは悪い竜だから、関係ないっと。

その後、お昼。おととい行ったバルでポークカツレツ(これも名物)と、お馴染みジューレック。やっぱりここは安くておいしい。それからしばらく名所を見て回り、ヨハネパウロ2世像がある大司教宮殿へ。調べてみると、クラクフ近くの街の出身なんだそうだ。どうりでポーランドに入ってから、あちこちでポスターを見かけた。私はカトリック教徒ではないけれど、不思議とあの人を見ていると、穏やかな気持ちになった。像のあたりはとても美しく、亡くなった今も変わらず愛され続けていることが、よくわかる。この近くにも、黒ネコが一匹。

そこから歩いて中央市場広場へ。中央に織物会館(中は土産物屋と博物館)、周りは土産物屋にオープンカフェ大道芸人もいるにぎやかな広場。

休憩にカフェに入ってビール(ん?)。

しばらくしたらあっという間のどしゃ降り。雷もすごい。雨宿りがてら、長めの休憩。確かに天気予報では雨みたいなことも言ってた。地元の人が大勢走ったりあきらめて歩いたりしてる。天気予報が当てにならないんだろうか、それとも見ないんだろうか。小やみになったのを見計らって、織物会館(これも14世紀の建物)の土産物屋に向かう。琥珀、刺繍、チェスなどの名産品が並ぶ、とてもきれいなところ。雨のせいか、屋内のここはすごい人。ポーランドに来てから知った、フィアットのTシャツを見つけた。40ズウォティで購入。Sサイズだけど、かなり大きめ。ま、いいか。
雨は降ったりやんだり。旧市街の中はいいかげん歩いたので、1kmほど離れたショッピングセンターに行くつもりだったけど、降り出すとはんぱないので、断念。5時半頃、早いけど晩ご飯。ガイドブックに、中央広場の「スシ・バー」が載っていた。笑かし半分で行ってみると旧市街のはずれに移転したとのこと。そこそこ遠いし、さっきまでいた所。気力も失せて、こちらも断念。当てが外れてさまよっていると、路地を少し入ったところにレストランの看板を見つける。様子をうかがっていると、ひとりのおじいさん(店のオーナーらしい)が入ったらどうだ的に話しかけてきた。何やら様子がよかったので、地下の店へ。!!来た、大当たり。店の雰囲気はいい、店員のお姉さんは感じいいし、かわいい、料理はおいしい(ポーランドでは当たり前になってきたけど)、と言うことなし。
考えてみると、もし雨が降らなかったら、ショッピングセンターに移動していて、このレストランに入ることもなかった。偶然に、感謝。
いい気持ちで店を出て、時間も早いから、今日こそバーで飲んで帰ろうと店を探していると、一人のおじさんに声をかけられる。客引きでもないらしい。ようやくイタリア人の旅行客だ、と言ってるのが分かり、何か聞きたいのかと思ったら一言「金くれない?腹減ってるんだ」って、おい。物乞いをしてる人は何人もいたけど、それはないんじゃないだろうか。断って別れたけど、なんだかむかつくわ。しばらくして一軒の「アイリッシュパブ」と看板を挙げた店を発見。ここんとこスコッチウイスキーにはまっている相方は大はしゃぎ。が、危険球並みの大はずれ。看板の割にスコッチも店員のやる気もないわ、常連であろう客は我が物顔で騒ぎまくるわでげんなり。早々に店を出る。おまけに高い。まったく。結局ビールを買って宿へ。これが正解なのかしら。
明日は夕方の列車で、クの住むコリュースキに向かう。時間まで、またぶらつこう。