グダンスクからクラクフ

ビール飲んだ。

朝7時35分の列車に乗るため、6時半過ぎにに宿を出る。ママ、ほんとにお世話になりました。ありがとう。駅に向かうタクシーから見える、真っ赤な朝日がまぶしい。この時間はさすがに寒いけど、今日もいい天気になりそう。

今日でお別れと思うと、駅からの景色も名残惜しい。一ヶ所に長くいたのは初めてだから、余計に愛着がわいている。たくさんの人が、駅前の公園の落ち葉掃除。きれいな訳だ。5分遅れで出発。おー、優秀。朝もやが広がる畑の中、南へ。ポーランドはほとんど平地なので、大なり小なりの起伏をくりかえしながら、やっぱり畑がどこまでも続く。

コンパートメントの扉が開いて、車内販売のカートが来た。いるものはなかったから断ると、乗り合わせていたお兄さんが「無料のサービスだ」と教えてくれた。さすが特急。基本的に有料ばかりだと思っていたので、ちょっと感動しながらコーヒーをお願いすると、一緒に袋に入ったお菓子らしきものをくれた。開けてみると、チョコレートでコーティングしたクッキー。うまい、が甘い。ポーランドの人は、ホントにチョコレート好き。スーパーのお菓子売場も、半分近くがチョコレートとチョコがかかった何か。テレビのCMでも、子供からおじさんまでもが満面の笑みでチョコをほおばる。甘党という言葉は、ここには存在しないのかもしれない。

3時頃、ポーランドをほぼ縦断してクラクフに到着。とりあえず、宿へ。駅前で待っていたタクシーに乗り、運転手さんに「ホテル・ローナ(Wrona)へ」と言うと、「そんなホテルは知らんぞ」と言う顔をされる。不安になりつつ、予約したときのメールをプリントアウトした紙を見せると、「おー、ぶろ("ろ"は巻き舌で)ーな!」とわかってくれた。しばし運転手のおじさんと発音練習。Wronaが「ぶろ(しつこいようだが"ろ"は巻き舌)ーな」と読むなんて、ポーランド語はほんとに難しい。
ここのおねえさんは、英語が堪能な感じのいい人。部屋はいろんな意味で、笑った。実名を上げた以上、あんまり具体的なことも書けないが、ひとつだけ。パソコン置いてないのに、なんで部屋の机はパソコンデスク(キーボード用のスライド棚付き)なんだ?ちなみに大きな窓の外は半地下の物干し場。

一息ついて、旧市街へ。クラクフはかつてこの国が王制だった頃、首都だった街。グダンスク以上に、広い。今日は時間があまりないので、その入口付近をうろうろするだけだったけど、トルンとも、グダンスクとも違う、ちょっと大人な感じのする街。晩ご飯には少し早かったけど、いい感じのBARがあったので、入ってみる。BARは、お酒を飲むバーではなくバル、と読む。カフェテリア方式の簡単なレストラン。何より安い。おばちゃんもいい感じ。ポーランド語と英語とで書いてあるメニューから、ミートボールじゃなかろうかとあたりをつけた一品を注文。出てきたのは大きな(おでん種のウズラの卵が入ったはんぺんくらい)ミートボール2つに、小豆を一回り小さくしたくらいの茶色の実がてんこ盛りに添えてある。ミートボールはおいしかったけど、茶色のつぶはちょっと癖が強くて、残してしまった。初めての味だけどどこかで見たような、と思いつつ後で調べたらどうやらそばの実。まんま食べるとああいう味なのか。粉にしようよ、粉に。ここのジューレックも絶品。他のスープも試してみたいけど、ついこればっかり頼んでしまう。
光がなくなってきていたので、写真撮影は後日。楽しみ。
天気予報によると(毎日これだけは欠かせない。ちなみに「天気」は「pogoda」。最初に天気図が出るのは日本と同じだけど、近隣諸国まで網羅するスケールの大きな天気予報があっておもしろい。)、明日は少々下り坂らしい。雨にならなきゃいいけど。